芋、いもるとは
FPSでの芋るという言葉は、同じ場所から動かずにスナイパーライフルで狙い続けていることをいいます。芋砂とか言ったりします。
戦況に関与せずに、敵から攻撃されにくい安全な位置から敵を狙うだけのプレイや、安全な行動だけをとるプレイを嫌がるところから生まれた言葉のようです。
元々は戦闘と関係ないとこで芋虫のように匍匐していたプレイヤーを言ったところからきた言葉のようです。
現在ではスナイパーライフルに寄った言葉として使われることが多い印象です。様々なゲームで使われる言葉になったため、あいまいでふわっとした使われ方をされるようになりました。
否定的な使われ方をすることがほとんどなのですが、ゲームの特徴やマップ、シチュエーション、ルールによっては芋ってても別に悪くない、ということもあるため、難しい問題です。
もともと、戦況に関わらないことに対しての不快感から来ている言葉なのですが、現在ではまっとうなプレイをしているスナイパーに対しても使われたりと、意味としては幅広くかつ曖昧になりつつある印象です。
チーターなどの不正行為をしているわけではないのに、シチュエーションによっては敵だけでなく味方からも嫌われるという難しいスタイルでもあります。
似たような言葉でキャンプ・キャンパーというものもあります。こちらは他のジャンルのゲームでも良く使われる言葉で、一か所から動かずにいるという意味では芋と同じですが、スナイパー以外でも幅広く使われることが多い印象です。
ルールに依っては芋砂はチームにとって不利になる
味方から嫌われる理由は、単純にプレイ時の勝利条件に対して貢献しない場合があるからです。
ドミネーション・キャプチャーフラッグ・コンクエストなどなど、CODやBFでよくある拠点を取り合うゲームの場合にその欠点が顕著に現れます。
拠点系のルールの場合、拠点取得と拠点防衛に関わることが重要です。
拠点を守っている敵を倒して新たに拠点を取得したり、自陣の拠点を取りに来た敵を倒して防衛したりと、ゲームの勝敗に関わるプレイが勝利に貢献するプレイになります。
ただ、真面目にそんなプレイをしていると、上手い人以外は個人成績(特にキルレ)が伸びません。
なので、それを嫌って自分の個人成績のために拠点に絡まずに動かないというプレイスタイルが生まれるわけです。そんなプレイはスナイパーでなくても味方から嫌がられるわけです。
動かない分、遠くを狙う必要があるため、スナイパーライフルで待っているということが多くなりますし、スナイパーライフルを持つとそういうプレイになりがちです。芋砂、というようにスナイパーとセットで語られることが多いのはそういう理由なのではと思います。
スナイパーライフルはその武器の特性上、距離が近い場合は非常に不利です。そのため、前線との位置関係が重要になります。個人で拠点の中に入って戦うのは普通の人には難しいので、他のプレイヤーとの距離を保ちつつ拠点に絡む必要があるのですが、結構難しいんですよね。
普通に頑張っていても、実力によっては芋砂的な動きになってしまい、結果嫌がられる、ということもあるんだろうな~と思います。
スナイパーライフルは上手い人が使うとものすごく強いのですが、その強いまで行くのが初心者からすると非常に大変で、その他のプレイヤーのヘイトを買いやすいというのも、こういう言葉が動かないスナイパーに当てられた理由なのかもしれません。
マップによっては侵入経路が少なく、有利を確保した後にチーム全員で少ない経路を定点で守ってしまえば勝てる、なんてこともありまして、そういう場合、動かないことが最善だったりします。そういう意思統一を野良で行うのは難しいので、正当なスナイパーライフルのプレイヤーに対しても悪い意味で使われてしまう、という面もあるのかな~とは思います。
ゲームシステムが助長する場合もある
ゲーム側の仕組みが芋砂を生み出すこともあります。
「スナイパーライフルで50キルがアンロック条件」のようなものです。
普通に勝利だけを目指してプレイしていたら期間中にクリアが難しいものが、ゲーム内に用意されている場合があるのです。
こういうのがすごく困るんですよね。
普段スナイパーライフルを使わないけど、それをクリアしないと強武器が手に入らない、なんてこともあり、ある程度手間をかけずにクリアしたい、となると、芋ってキルだけ稼ごう、となるわけです。
こういったチャレンジ系は、チームの勝敗に関わらない個人の動きを生み出すのですが、この辺りはゲームの仕組みのせいだよな~と思います。