バトルロイヤルとは、プロレスなどで使われていたルールの1つでして、三人以上で同時に戦い最後まで残っていた人、もしくはチームが勝ち、という形式のことを言います。
FPSでは、2017年にPUBGが流行ったことによって一気にメジャーになりました。
現在よくあるバトルロイヤルのシューターゲームは、元々はArma2というゲームのMODとしてスタートし、MODの制作は様々な形で続けられ、その続けられた開発から出たとあるMODです。そのゲームがPUBGの原型になっています。
FPSで一番良く知られているバトルロイヤルゲームの基本形は、大体そのあたりで固まった、と言えます。
ラストマン・スタンディングというもともと存在していたゲーム形式と、サバイバル系のゲームの要素が合わさった形と捉えられることもあります。
無料ゲームとしては、海外ではMOBAが流行っていますが、日本ではあまりプレイ人数が増えていませんでした。ですが、このバトルロイヤルゲームというジャンルは何故か日本でも受け入れられ、一気に知名度を上げました。
現在ではFPSの1ジャンルとして定着した感じです。
基本のルール
- 最後の1人もしくは1チームになったら勝ち
- 多いものでは100人ぐらい、少ないものでは10人程度でスタート。
- プレイヤー自身のタイミングでパラシュート降下などで戦闘が行われる島に降りる
- 数キロ四方の広いマップ
- 試合中の復活(リスポーン)は基本なし(チーム戦の場合はダウン⇒蘇生があり)
- 初期装備はなく、武器防具は現地調達が基本
- 戦闘エリアの縮小
基本的にはPUBGの要素に何がしかのアレンジを加えて新たなゲームとして来ることか多いです。
数キロ四方というそれまでにはあまりなかった広大なマップ、100人というプレイ人数、上空からの降下、装備品の現地調達というサバイバル要素、安全地帯の外ではダメージを受けるというキャンプ対策、などは大体のバトルロイヤルゲームに受け継がれています。
各ゲームではここに独自要素が追加され、それが各ゲームの個性になります。
この個性を出そうとして失敗したゲームが大半です。
しかしながら、個性を出さなかった後発のバトルロイヤルゲームはほとんどプレイ人数を獲得できませんでした。
ゲーム開発の難しさを感じます。
FPSゲームをプレイしている人にとっては、バトルロイヤルゲームと言ったら、ああこんな感じね、と思ってもらえるぐらいには、知名度を獲得した形式になった印象があります。
シューターゲーム初心者にはあまりオススメではないバトルロイヤルゲーム
フォートナイトやエーペックスレジェンズなど、基本プレイ無料なゲームが非常に流行ったため、バトルロイヤルゲームからFPSを始める人もかなりいた気がしますが、初心者の方には実はあまりオススメできません。
FPSは経験がものを言います。
才能がある人はすぐにうまくなりますが、そうでない人はコツコツとプレイを重ね、経験を積むことによってうまくなっていきます。
FPSが初めての人は、正直最初は何もわからないので、突っ込んでやられるだけなことが多いですが、そのやられた経験が積み重なっていくことが重要です。
バトルロイヤルゲームは装備を集めるところから始まり、そこそこ広いマップで敵を見つけるのが難しく、交戦の頻度が低いため、撃ち合いの経験が積みにくいのです。
そのため、最初にプレイするシューターゲームとしては、リスポーンありの撃ち合いを短い時間で何度もできるゲームのほうが良いかなと思います。
最近はトレーニングモードが実装されていますので、そこでの練習でも良いですが、フォートナイトの場合はプレイグラウンドで実際に撃ちあうこともできるので、操作感をつかむには良いかと。
ただ、2019年の状況として、PUBG、フォートナイト、エーペックスレジェンズという大きなタイトルでは、既存のプレイヤーの実力が非常に高くなっており、新規で入るのは相当難しいです。
そのため、フォートナイトでは様々なアップデートを行い、初心者でも勝てるようなゲーム性を目指しているのですが、そういったアップデートで既存のユーザーが離れる、という現象も起きています。
バトルロイヤルゲームは一時期のブームが終わり、成熟したシーンになりつつある過渡期なのかな、とも思います。MOBA系のゲームや、CSGOやオーバーウォッチのような推移をたどるのかな~と予想しています。
推測ですが、CODのようなシリーズ物のように、新たなタイトルとして一新できるようなゲームが出てきたときに、バトルロイヤルゲームも再度盛り上がるときが来るのかな、と思います。
ただ、現状多くのアクティブユーザーを抱えている場合は、開発の工数やユーザーを失うデメリットなどを考慮すると続編を作るというのはなかなかに難しい部分もあるため、可能性としては低いのかな、と思ったりします。
エーペックスレジェンズが出てきたときは、いろんなバトルロイヤルゲームが出ては消えを繰り返し、ある意味PUBGとフォートナイトに集約されていた時期でした。そこに新たなタイトルが出てきたことによって非常に盛り上がりました。
この現象はフォートナイトとPUBGにとっても追い風だった気がします。
そういった新たなゲームが出てきたときに、再度の新規獲得などができて、プレイ人数が多いゲームが出てくる、なんてことになりそうです。
主なバトルロイヤルゲーム
PUBGや、フォートナイトバトルロイヤル、エーペックスレジェンズがプレイ人数が多いバトルロイヤルゲームです。
その他にも、H1Z1: Battle RoyaleやRing of Elysium、荒野行動など、様々なゲームがあります。
PUBG
ブームのきっかけになったバトルロイヤルゲーム。
最盛期には同時接続300万人以上というそれまでのsteam記録を更新したりした。
アーリーアクセスで出ていたころは物理演算の挙動がおかしく面白いバグも多数存在した。
一時期はチーターだらけになり、プレイ人数も徐々に減少していったが、プロシーンの盛り上がりなどもあり、一定数のプレイ人口を確保しつつ、成熟期に入りつつある。
フォートナイトバトルロイヤル
フォートナイトはもともとPVEのCO-OPなシューターゲームだったが、バトルロイヤルモードを開発したことで一気に人気になった。
基本無料で課金要素は見た目のみというシンプルなビジネスモデルで、毎週のアップデートによる凄まじいスピードでの新コンテンツ追加や、ゲーム内で使用できるエモート、さらには人気ストリーマーの配信などが重なって爆発的な人気を取得した。
チート対策も非常に有効で、PCスペックも高いものを要求されず、他のプラットフォームへの展開も早かったため、一般のゲーマーにまで認知度を広げた。
ゲーム性としては独自の「建築」要素があり、新規ユーザーにとっては非常に難しいゲーム性ではあったが、その人口の多さから新規ユーザーでも入れる土壌があったため、後発で難しい割にはうまく新規層を獲得できたゲームだったといえる。
オンラインから参加できる高額な賞金の大会など、eスポーツ分野においても拡大を続けているが、一時期の爆発的なブームは落ち着いてきている。
シーズン10からはそれまでフォートナイトがメインだった主要な海外ストリーマーが別のゲームをプレイしている頻度が増えたりと、視聴者数はまだまだ多いが、一時期とは違った現象が起き始めている。
エーペックスレジェンズ
事前情報がほぼ無い状態で突然現れたバトルロイヤルゲーム。
その完成度から一気にプレイ人数を増やし、主要なバトルロイヤルゲームとなった。
当時一番流行っていたフォートナイトの建築要素と距離をとっていた層に新たな選択肢を提示した形になったため、通常のシューターゲームが好きな層にドンピシャで刺さるバトルロイヤルゲームになった。
その人気からかすぐにチーターとチート販売業者が大量発生し、フォートナイトの更新頻度に慣れてしまっていたユーザーからはその更新頻度の低さで不満を抱かれ、他のバトルロイヤルゲームに比べるとかなり早いスピードでアクティブユーザーを失った印象がある。
プレシーズンの世界大会などは非常に多くの視聴者数を集め、ある一定の需要はあるため、一時期の爆発的なブームにはならなくても、成熟したゲームとして続いていく可能性がある。
まとめ
シューターゲームの一ジャンルとして定着したバトルロイヤルゲームですが、全然流行らずに消えていった物もたくさんありました。
出来は良くても時期が悪かったもの、アーリーアクセスで出したはいいもののゲームとしては全然完成していなかったもの、など、理由は様々でしたが、大半のゲームはアクティブユーザーを獲得できませんでした。
無料ゲームならば、一度知名度を得たゲームは緩やかに新規を獲得できるため、プレイ人数が全くいなくなることはないでしょうが、人間とは飽きるものなので、大半のゲームはプレイ人数が減っているのを感じます。マッチングの時間が非常に長くなったり、マッチした際の顔ぶれに同じ人か多かったり、マッチが始まっても100人を大きく下回っていたり、などです。
特にバトルロイヤルゲームは必要人数が多いため、人がいないとゲーム性が保てず、難しい部分が多いかな、と思います。
何か大きな動きか、既存人気ゲームの続編か、などを期待したいところです。
バトルロイヤルゲームに限らず、人がいなくなってプレイできなくなってしまったオンラインゲームを結構見てきました。
プレイしたくてもできないのはさみしいものですが、諸行は無常なので仕方ないですかね。