天御中主尊(あめのみなかぬしのみこと)とは【日本神話】

日本神話神話

天御中主尊とは

天御中主尊(あめのみなかぬしのみこと)とは日本書紀の天地開闢の項目にて、異説4に出てくる神です。アマとするかアメとするかは残っている記録で色々なのでどっちかはよくわかりません。

古事記には天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)という神様が出てきますが、同一とする説が多いです。

古事記では一番最初に出てくるのですが、日本書紀では本文には出てきません。

異説4の、表記としては3番目にのみ出てきます。

日本書紀の天地開闢では、異説が6つ出てくるのですが、その大半が、国常立尊を最初に持ってきます。

ちなみに異説の4番目も、国常立尊の記述が先です。天御中主尊は他の異説と似たような天地開闢の経緯の後、付けたされたように記述されます。

ということから、日本書記を編纂した7世紀後半から8世紀前半の、日本書記を編纂するために資料集めた中では、天御中主尊は最初の神様ではなかった可能性が考えられます。

とは言っても、新しく付け加えられたのか、古い神様が忘れ去られていて名前だけ残っていたのを付け加えたのか、などはわかりません。

中国には古くから北極星など、天の神様の思想があり、中国的な制度を導入しようとした当時の情勢から、外から入ってきた思想なのでは、という説もあり、それに反論する説もあります。

言ってしまえば細かいことは全然わからない神様です。他の原初の神と同様に、天地開闢時にしか出てこない神様なので。

平安時代の記録の中には、天御中主尊を祭神とする神社の記録などが見つかっておらず、信仰の対象になるのは近世からなんて説もあります。

古代の時から、政治的な何かがあったんだろうな~と推測できる神様です。

ローラシア型神話において、この世界がどうやって出来たのか、天地創造を語るときに出てくる原初神様で、大体名前しかない、という神様の1つですが、日本的には天という言葉と共に、日本書記編纂時期の政治的あれこれを思わずにはいられない神様でもあります。

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