投げ銭とは
インターネット用語の投げ銭とは、ストリーミング配信のチャンネルなどにお金を送ることができる機能のことです。
元々は路上で芸をしている人や演奏している人などにお金を投げることから「投げ」銭でしたが、そこから派生してインターネット上で行われる金銭送付の意味が追加されました。
黎明期にはネット投げ銭とかweb投げ銭とかインターネット上であることがわかる言葉がくっついていましたが、広まっていくにつれて投げ銭という言葉だけでもインターネット上で使われるようになっています。
ソーシャルチッピング(social-tipping)と呼ばれることもあります。
TwitchやYoutubeのような動画配信のプラットフォームなどでも投げ銭機能がついています。
Twitchでは単発で送るのがビッツ、定期購読という形で月額で渡すのがサブスクライブ(サブスク)です。
Youtubeではスーパーチャット(スパチャ)というのがビッツと似たような機能として存在します。
お手軽な承認欲求を満たす存在
自分がTwitchを見ていたころにはすでにこの投げ銭機能はついてまして、海外のストリーマーが、投げ銭をした視聴者の名前を1つ1つ読み上げているのを見たことがあります。
その後、日本のストリーマーも見るようになったのですが、みんな読み上げてましたね~。
これ、お手軽に承認欲求が満たされるんですね、多分。
こういった感覚が薄い自分からすると、感情としてはあまり理解できない部分があるのですが、だからこそ、このシステムの利点も見えるというか。
投げ銭機能がつく前の、インターネット上でのファン交流が無い時代、自分が応援するバンドとか作家とかと直接話したり、反応してもらえたり、なんてことはほぼ不可能だったわけです。ファンレターを送ったとしても返事が来ることなどほとんどないわけで。
でも投げ銭では、お手軽に自分の名前を読んでもらえるわけですね。
自分が大事にしているものから確実なレスポンスがもらえるわけです。ファン的な心理が強ければ強いほど、そういうのにハマるんだな~と。
ディナーショーやファンクラブが握手会になり、インターネット上では投げ銭になったと、そんな感じなんでしょうか。
とある配信ではひたすら同じ人がビッツを投げ続けたり、毎日毎日投げ続けたり、なんて人が結構いました。
それが行き過ぎたが故に、読まれていないから、という形でSNSでトラブルになったり…投げ銭の量や順位を競ったり…なんてのも見るので、いやはやすごい時代になったものです。
ただ、こういった行為は、別にネット上で初めて出てきたものではなく、キャバクラやホストクラブなどでも(インターネット上でなくても)普通に起きていたことで、いつの時代も本質的には人間やっていることは同じなんだなと。
ほとんどの人は節度を持って自分のできる範囲の楽しみとしてこれらの機能を使っているわけですが、一部暴走する人がいて、一部それを煽る人や食い物にする人もいて…、この辺りも昔から変わらない問題だな~と思います。
社会的な問題の1つに
ソーシャルゲームが流行るようになり、親のクレジットカードを無断に使って高額の課金をする、などの問題がありましたが、似たような問題が投げ銭でも起きているようです。
クレジットカードについては、親の管理が悪いよね…、なんて思ってしまいますが、前述したように投げ銭のランキングを上げるためにファンが暴走したり…なんてのは普通にあることです。インターネット上でなくても起こることなので、投げ銭だけでなく社会的な問題の1つでもあるのでしょう。
また、配信者側の問題もあります。投げ銭をもらうために配信の内容自体が過激化したり、投げ銭を強要したり…。
こういうこともあるので、新しい技術などはきちんと把握しておかなきゃな~と思います。